2021.05.23家・お部屋づくり
屋根のリフォームで台風や悪天候に備えたい!どこに注意すべき?
日本は台風や豪雨が多く、大きな被害に遭う住宅も多くあります。屋根が飛んでしまう、飛んできた屋根材が当たってケガをする、急に雨漏りするようになったなど突然のトラブルに見舞われて焦らないためにも、屋根のリフォームを行うことは非常に重要です。
今回は台風などの悪天候に備えるための屋根リフォームについてご紹介いたします。
まずは住宅の屋根をチェック!
まずは屋根の状態を確認しましょう。特にこれからご紹介する4点は念入りに確認が必要です。
・屋根の表面の状態
屋根表面の状態は素材によって不具合の起こり方が異なります。
金属屋根の場合、サビや浮きが見られないか確認しましょう。ひび割れや欠けといった破損のほか、ズレがないかも注意です。
台風などの強風による被害を受けやすいのは瓦屋根です。ストレート屋根や金属屋根は屋根材が一枚ずつ下地に釘やビスを使って固定されているため強風でも飛ばされにくいのに対し、瓦屋根は角材(桟木:さんぎ)に引っ掛けて固定されているだけなので勢力の強い台風が来れば飛ばされてしまう可能性があります。
・棟板金の状態
棟鈑金とはストレート屋根や金属屋根に見られる、屋根のもっとも高い場所で屋根材の継ぎ目を覆っている素材のことです。
棟鈑金に浮きや釘の緩みがないか確認しましょう。
棟鈑金が緩んでいると強風で剥がれたり、飛ばされて落下してしまう危険性があります。
築10年以上経過した住宅で今までリフォームやメンテナンスを行ったことがない場合は特に要注意です。
・漆喰の状態
瓦屋根には棟鈑金と同じような役割を果たす棟瓦があります。棟瓦を支える役割をしているものが漆喰です。
漆喰が劣化してくると瓦を固定する力が弱くなってしまい、瓦の飛散や落下の原因になります。経年劣化で剥がれていると、そこから雨漏りする原因になりますので、剥がれ、ひび割れ、銅線の緩みがないか確認しましょう。
・雨樋の状態
雨樋には雨を地上や下水に流すための役割があります。しかし、落ち葉やゴミが溜まっていると詰まってしまい排水がうまく行えません。排水がうまく行えないと、流れなかった雨が住宅の中に入ってしまうこともあります。
雨樋の様子は雨の日のほかホースなどで水を流してみると確認できます。
雨樋から水が溢れてくる、一部から大量の水が出てくるといった場合は、一度雨樋を掃除した方が良いかもしれません。雨樋が曲がっていないかも確認をしておきましょう。
屋根材ごとのメリットと気を付けておきたいポイント
屋根にはそれぞれメリットと注意点があります。屋根のタイプ別に何に気をつけるべきかをご紹介いたします。
・瓦屋根
瓦は屋根材として耐久性があり、屋根材の中でもっとも重量があり、きちんと施工されていれば簡単に飛ばされる心配はあまりありません。
ですが、瓦屋根の構造は風を含みやすいため、ズレや割れがあり、固定が十分でないと簡単に捲れてしまいます。また耐久性があるからとメンテナンスやリフォームを怠っていると大きな被害を発生させてしまいます。重量がある分、飛ばされたときの被害も大きくなるため、自宅だけでなく周囲の建物や人を守るためにも定期的にリフォームしましょう。
・ストレート屋根
ストレート屋根は日本の住宅でもっとも使われることの多い屋根材です。
板状の屋根材を一枚ずつ釘やビスで固定しているため強風に強く、また軽量の素材を使用しているので飛散しても被害が少なく済みます。
ですが経年劣化により屋根材を固定している釘が緩んだり、ひび割れすることが多い素材なので定期的なメンテナンスやリフォームを入れることが重要です。
専門知識を持たない人が見ると損傷に気が付きにくいため、不安な場合はプロに見てもらいましょう。
・金属屋根
金属屋根は非常に軽量で耐震性があり、地震に強く、また隙間が少ないので台風や雨風による被害も受けにくいというメリットがあります。
しかしストレート屋根同様に経年劣化で釘が緩み、浮いてしまうことがあります。サビに強いガルバリウム銅板などがよく用いられますが、傷がついてしまうとそこからサビが発生することもあります。日頃から飛来物による傷がないか等、屋根の状態に気を付けなければなりません。
屋根のリフォームにかかる費用
最後に屋根に必要なリフォーム費用について簡単にご紹介いたします。
・瓦のリフォーム
瓦の損傷が一部のみの場合、1枚当たりおよそ1~3万円になります。全体リフォームが必要な場合は50~100万円となります。瓦屋根の葺き替えは100~250万円ほどかかります。
・ストレート屋根のリフォーム
ストレート屋根は1枚あたり1~3万円、全体では30~80万円ほど必要になります。ストレート屋根への葺き替えには60~200万円ほどかかります。
・漆喰のリフォーム
漆喰のリフォームは30~60万円程度が必要になります。
・棟鈑金のリフォーム
棟鈑金のリフォームは50~100万円ほど必要になります。
屋根のリフォームは素材や施工内容、施工範囲によって価格が変動します。また、足場を作るかどうかなども影響します。足場を組む必要がある場合は、さらに追加で15~30万円ほど必要になります。
屋根は傷みに気が付きにくい場所であるため、メンテナンスやリフォームをされないまま放置されることも多く、台風や雨風による被害を受けてから傷んでいたことに気が付く方もたくさんいらっしゃいます。大きな損害を避けるためにも、日頃からメンテナンスやリフォームをしておくことが大切です。
創建リフォームは屋根のデザイン性だけでなく、定期的にメンテナンスしやすい施工をご提案しております。台風や悪天候に備えるためにも、早めのリフォームで対策をしておきましょう!