2026.01.14家・お部屋づくり
お風呂を窓なしにするリフォームってあり?メリット・デメリットを解説
お風呂の窓について、「外からの視線が気になる」「寒いし、掃除も大変」と感じている方が少なくないでしょう。しかし、リフォームで窓をなくすかどうかは、慎重に判断する必要があります。
じつは、お風呂の窓をふさぐと多くの利点がある反面、注意が必要な側面もあります。なぜ窓をなくしたいのかをよく考えて、目的に合わせたリフォームを採用することが大切です。
本稿では、お風呂の窓をなくすことで得られるメリットと、注意が必要なデメリットを整理していきます。迷ったときの判断基準もご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてください。
お風呂の窓をなくすリフォームで得られる3つのメリット
さっそく、代表的なメリットを3つご紹介します。多くの人が「お風呂の窓をなくしてよかった」と感じやすいポイントです。
- 外からの視線を気にせず入浴できる
- カビの温床になりやすい窓の掃除が不要になる
- 断熱性能が向上してヒートショック対策になる
順番に詳しく解説していきます。
外からの視線を気にせず入浴できる
お風呂の窓をなくすことで、外からの視線を気にせず、安心して入浴できるようになります。
一般的な浴室の窓は、隣家に面していることが多いでしょう。そのため、入浴中はもちろん、換気する際にも隣家からの視線が気になるものです。
しかし窓をなくせば、こうした視線の心配そのものがなくなり、リラックスしながらバスタイムを過ごせます。
浴室のプライバシーを重視したい方や、入浴中の目隠し対策に困っている方は、窓をなくす選択が向いているか一度検討してみてください。
カビの温床になりやすい窓の掃除が不要になる
お風呂の窓をなくすと、窓まわりの掃除が不要になります。
浴室の窓まわりは水滴が残りやすく、ゴムパッキンやサッシ部分にカビが発生しやすいです。こまめに掃除しないと黒ずみが目立ち始め、見た目も衛生面も気になりがちです。
窓をなくせば、そもそもこの「掃除しづらい場所」がなくなるため、日々のお手入れがぐっとラクになります。
お風呂掃除の手間を減らしたい方や、カビ対策を重視したい方にとって、窓をなくすリフォームは有効な改善策になるでしょう。
断熱性能が向上してヒートショック対策になる
窓をなくすことで浴室の断熱性が高まり、冬場のヒートショック対策につながります。
ヒートショックとは、血圧の急激な変化により心臓・血管への負担が増加して、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす健康障害のことです。
とくに冬場の脱衣室・浴室と浴槽の温度差で発生しやすく、入浴時の死亡事故の多くはヒートショックが原因ではないかと言われています。
参考:国立循環器病研究センター「冬場は心筋梗塞による心停止が増加」
じつは、窓は壁や床に比べて熱が逃げやすく、冬場は浴室の気温を下げる要因になります。
古い単板ガラス・アルミサッシの窓の場合はとくに影響が大きく、浴室の温度が下がりやすくなり、熱い浴槽内との温度差が広がることでヒートショックのリスクが高まります。
一方、窓に断熱処理を施したうえで壁にすると、浴室の熱が逃げるのを抑えやすくなり、浴室全体の温度を一定に保ちやすくなります。
冬のお風呂が寒いと感じている場合は、安全面の観点からも、断熱性の改善方法として「窓をなくすリフォーム」を検討してみてください。
後悔を防ぐために知っておきたい!お風呂の窓をなくすデメリット
お風呂の窓をなくすと、多くのメリットがあります。しかし、よい面だけを見て決めてしまうと後悔につながりかねません。
ここでは、あらかじめ知っておきたい代表的なデメリットをお伝えします。「自分にとって許容できるかどうか」を判断するための材料としてご活用ください。
浴室の窓をなくした場合の主なデメリットは、以下のとおりです。
- 自然光が入らなくなる(昼間も暗い)
- 人によっては閉そく感を覚える場合がある
- 換気能力が低下する可能性がある
順番に詳しく解説します。
自然光が入らなくなる(昼間も暗い)
お風呂の窓をなくすと、日中でも自然光が入らなくなります。
浴室に窓があると、昼間は照明をつけなくても明るさを感じられる場合があります。一方で窓をなくすと、自然光が得られなくなり、入浴のたびに照明が必要になります。
明るさ自体は照明で補えますが、「太陽の光が入る感じが好き」という方にとっては少し物足りなさを感じるかもしれません。
昼間の明るさや開放感を重視したい方は、窓をなくしても違和感がないかイメージしておくことが大切です。照明の増設も含めて、検討してみてください。
人によっては閉そく感を覚える場合がある
窓のない浴室に、閉そく感を覚える人もいます。とくに、浴室がコンパクトな場合や、閉じた空間が苦手な方は注意が必要です。
窓は外とつながっている感覚を生んでくれるため、空間を広く感じさせる役割があります。ですから、窓をなくすと「なんとなく狭く感じる」「圧迫感がある」と感じる人がいるのも事実です。
閉そく感が心配な場合は、壁や天井の色を明るくしたり大きめの鏡を設置したりするなど、空間を広く見せる対策もあわせて検討してみてください。
換気能力が低下する可能性がある
浴室の窓をなくすと、自然換気ができなくなり、換気方法が換気扇に限られてしまいます。換気扇の性能や使い方によっては、湿気がこもりやすくなるかもしれません。
ただし、近年の換気設備は換気能力が高く、一概に不利になるとは限りません。換気扇が適切に機能していれば、日常的な使用で大きな支障が出ないケースも多いです。
実際マンションでは、浴室に窓がなく、換気は「シロッコファン」と呼ばれる換気設備でおこなっているケースが少なくありません。
窓をなくした場合の換気が気になる方は、取り付ける換気設備の能力を確認しておくと安心です。必要に応じて換気性能の向上もあわせて検討すると、後悔を防ぎやすくなります。
リフォームでお風呂の窓をなくす方法は2通りある
お風呂の窓をなくすと決めた場合、大きく分けて以下の2つの方法があります。
- お風呂側・外壁側の両方をふさぐ方法
- お風呂側だけふさぐ方法
上述の方法は、どちらかが正解というわけではありません。ご予算や重視したいポイントによって向き・不向きが変わります。
ここでは、それぞれの方法の特徴を簡単にご紹介します。「わが家には、どちらが合っているかな?」と考えてみてください。
お風呂側・外壁側の両方をふさぐ方法
お風呂側と外壁側の両方から窓をふさぐと、お風呂の暖かい熱が逃げるのを抑えやすくなります。
ただし、外壁の工事が必要になるため、費用はやや高くなる傾向があります。工事期間も少し長くなるため、お風呂が使えないあいだの入浴をどうするか、決めておく必要があるでしょう。
パネルなどでふさぐ場合は、いかにも「窓をふさぎました」という跡が残ってしまう点や、周囲の外壁と色が合わなくなる点も注意が必要です。
リフォーム会社に、仕上がりがどうなるかまでしっかり確認してください。
お風呂側だけふさぐ方法
お風呂側だけをふさぐ方法は、費用や工事範囲を抑えたい場合に選ばれやすい方法です。
この方法では、外壁側はそのままで、お風呂側だけパネルでふさぎます。外壁に手を加えないため、工事が比較的シンプルで、コストと工事期間を抑えやすいのが特徴です。
一方、外壁側はふさがないため、断熱性の向上は限定的です。そのため、寒さ対策を重視する場合は、物足りなく感じることもあります。
リフォームでお風呂の窓をなくしても問題ない?判断基準は?
メリットとデメリット、そして窓のふさぎ方を把握できたら、次に気になるのが「自分の場合はどちらがいいか」ではないでしょうか。
大切なのは、価値観や今の暮らし方に合っているかどうかで判断することです。これからご紹介する判断基準を参考に、「自分ならどうか」という視点で考えてみてください。
窓をなくしても問題になりにくいケース
次の条件に当てはまる場合は、窓をなくしても大きな支障が出にくいと言えます。
- 換気設備があり、普段から窓を開けて換気していない
- 窓があっても開ける機会がほとんどない
- 寒さや掃除の手間のほうが気になっている
こうした場合は、窓をなくしても使い勝手が大きく変わらず、むしろ快適さが向上することが多いのではないでしょうか。
「今、窓をどれくらい使っているか」を振り返り、あまり使っていないと感じるなら、窓をなくすことも視野に入れて検討してみてください。
窓を残したほうが安心なケース
一方で、以下のような場合は、窓を残したほうがいいでしょう。
- 自然光が入る明るい浴室を気に入っている
- 窓を開けて換気したいと感じている
- 閉じた空間が苦手で、窓があることでリラックスできている
上述の条件に当てはまる方は、無理に窓をなくす必要はありません。
使い方や感覚の問題も、大切な判断材料です。少しでも「なくすと不安」と感じる場合は、その気持ちを大切にし、無理のない選択を心がけましょう。
窓を取り換えるという方法も選択肢のひとつ
「外からの視線やお掃除、寒さが気になる」「でも、太陽の光や窓換気も捨てがたい……」と決めきれなくなった場合はどうすればいいでしょうか?
じつは、窓をなくす以外にもリフォームの選択肢があります。
たとえば今ある窓を以下の窓に取り換える、あるいは内窓を設置する(二重窓にする)と、窓の長所を残しながら短所を補うことができます。
- 断熱性の高い複層ガラス・樹脂サッシの窓
- 視線を遮れる型板ガラスの窓やブラインド入りの窓
断熱性の高い窓なら、浴室の温度を保ちやすくなります。結露も発生しにくくなりますので、カビ対策にもなるでしょう。
「型板ガラス」と呼ばれる曇りガラスなら、外からの視線を遮れます。ブラインド入りなら、窓にシルエットが映ることも防ぎやすくなります。
窓は「なくすか、残すか」の二択ではなく、中間的な選択肢があることを知っておくと判断しやすくなります。
まとめ:お風呂の窓をなくすか迷ったらリフォーム会社に相談しよう
お風呂の窓をなくすリフォームは、プライバシーの確保や掃除のしやすさ、断熱性の向上といったメリットがある一方、明るさや換気、閉そく感など注意すべき点もあります。
どの選択が正解かは、住まいの条件や暮らし方によって変わります。大切なのは「なぜ、浴室の窓をなくしたいと感じたか」を思い出し、あなたにピッタリの解決策を採用することです。
迷いが残る場合は、複数のリフォーム会社に相談してみてください。さまざまなプロの意見を比較検討することで、後悔のない選択につながりやすくなりますよ。






